最近、一般の方向けの週刊誌などでインプラントに関する記事を多く見かけるようになりました。
その中にはインプラントをバッシングするものもあります。
どこかの医院でインプラント処置がうまくいかなかったといった類のものです。
どのような処置・治療でも100%の成功というのはありません。
普通はある処置が普及するとき技術の進歩に伴い成功率は上がるはずです。
しかし、普及するということはそれに携わる人の数も増えているということですから、仮にある治療が20年前に1000件行われていたとして成功率95%、つまり5% は経過が今ひとつなら、その今ひとつの事例は50件ということになります。
現在、その成功率が98% に上がったが、10,000件行われるようになったとします。
2% が経過今ひとつということになるので、今ひとつの事例は200件です。
つまり、成功率は上昇しても、経過今ひとつの事例は逆に増えているということになるわけです。
ただ、一般の方にとっては安心・安全な医院でインプラント受けたいと思うのは当然です。
そこで、どのような基準で人工歯根処置をしてくれる歯科医院を選んだらよいかというとひとつはインプラントの学会の認定医資格を持っている医院、それから症例数がどれくらいあるかということ(看板にインプラント・センターと掲げていて実は年間一桁しかやってない医院もあります)、CTできちんと診断を立てている医院(必ずしも自分の医院にCTがなくても撮影を外注している医院でもOK です。)といったところになりましょうか。
どこかの医院で美容整形を失敗したからといって美容整形が悪だというわけではないのと同様、ある医院でインプラントして経過今ひとつだからといってインプラントが良くない治療法というわけではありません。
マスコミも面白おかしく記事を書けば売上が延びるのかもしれませんが、正しい記事、誤解を招かない記事を書けば、一般の方にメリットがあるとあると考えます。